荒沢岳 -越後の難峰-2018/08/07

今回は新潟の奥只見湖近くにある荒沢岳です。困難な岩場と長距離(約10km)、標高差(約1200m)も大きくハードな山です。
長く続いた晴天が崩れ始め、暑さから逃れることは出来ましたが、霧で視界は限られたものになりました。
トレース
5:45登山口P-6:40前山-7:40最低鞍部-8:50前嵓-10:20稜線分岐-10:45荒沢岳11:10-12:30前嵓-13:40最低鞍部-14:25前山-15:00P
奥只見シルバーラインを抜けて銀山平の登山口駐車場に着いたのが5時半ごろでした。平日で天気予報も芳しくなかったので、他の車はいませんでした。
登山口の駐車場
駐車場には立派で清潔なトイレが設置されています。
準備をして6時前に出発。
登山口

前山へ
急な登りを一時間ほどで前山に到着。
前山
山頂標識も無く石の標柱があるだけです。
前山から前嵓手前の鞍部までは歩きやすい尾根歩きです。山頂方面は霧で展望はありませんが、時々青空が顔をのぞかせ日差しも照り付けます。
越後駒ヶ岳(?)
鞍部で休憩しているとこれから登る前嵓の一部が霧の中に浮かび上がりました。
霧の中から前嵓の岩峰
鞍部から登るとすぐにクサリ場や梯子が連続して現れます。
いよいよ岩場が始まる
よくある鎖が無くても登れるような岩場ではなく、ハシゴや鎖が無ければ完全に岩登りの世界です。
直上して左にトラバース、下降して後半の登りになります。
前嵓へのルート
のこぎりの歯のような岩峰群の左を巻き気味に直上しますが、傾斜は強く足場が無いところはクサリに頼るため腕の力をかなり使いました。
クサリ場の登行
呼吸も乱れ気味で、前嵓のピークに着いた時には大分疲れていました。ピークで10分ほど休憩して、やせ尾根から急登を登り稜線分岐にようやく出ました。
前嵓を振り返る
稜線の南側の谷は視界良好ですが、周囲の稜線はやはり雲のなかでした。
山頂へもう一息
山頂へは西へ向かい、最後のクサリ場を登るとようやく山頂に到着しました。
荒沢岳山頂
登り5時間の変化に富んだ登行でした。山頂で昼食にして30分程休憩しました。今日は我々以外には途中で追い抜いた女性一人だけの様で山頂は独占です。
晴れていれば越後三山はじめ大展望を楽しめるところですが、今日はちかくの尾根や谷が部分的に見えるだけでした。
山頂より兎岳、中ノ岳へ続く稜線
それでもハードなルートを登りきった充実感で満ち足りた気持ちでした。
東へ続く稜線
11時に下山開始。稜線分岐からしばらく下ったところで、登る途中に追い抜いた女性に会いました。1人でこの難ルートを登る心意気に脱帽です。
前嵓からの岩場通過は足場を確認しながら慎重に下ったので、あまり疲れも無く順調に鞍部に下れました。
前嵓の下降
しかし掛かった時間は登りと同じ1時間10分、やはり岩場の通過には時間が掛かります。
奥只見湖
鞍部から前山へ向かう途中で雨が降り始めました。最初はパラパラ雨で、降ったり止んだりでしたが、前山に近づく頃には本格的な雨になりました。
1人で山頂に向かった女性、前嵓の岩場が濡れて困難さを増す中での下降が心配されました。
前山に2時半着、駐車場には3時ちょうどに下山しました。
早速近くの日帰り入浴施設「白銀の湯」650円で入浴。ゆっくり浸かって疲れを取りました。
以前から荒沢岳はハードな山と聞いていて、いつか登りたいと思っていました。今回、天候はイマイチでしたが、変化に富んだコースを登れたので満足です。