カナダ PEI紀行 ④2018/09/28

宿泊も同じホテルに泊まると気分的に余裕です。朝食会場も始めてとは違って、隅々までチェックしてヨーグルトやクリームチーズも見つけました。
今日はまずシャーロットタウン早朝散歩です。朝食をすましてから集合場所のデルタホテルに向かいました。
朝のシャーロットタウン
ホテルに入るころ雨が降りだしました。しとしと降っていて時折やんだりしますので、雨のあがるのを期待して市内観光に出かけました。
ガイドの方が、店の特徴やおすすめ品、建物の説明など色々教えてくれました。さすがにPEIが大好きな人たちが集まって作った会社「PEISelect Tours」です。日本からの添乗員と違って、こちらに住んでいるからこその情報です。
1時間ほど港からダウンタウンの街並みを歩きました。
セントダンスタンス教会
石造りの教会の石は、全部本土から運んできたとのこと、石の無いPEI ならではの苦労があります。
建物は100年過ぎると歴史建物に登録でき、修理などの補助金が支給されるそうです。その代わりに建物の外観は変更できません。
シャーロットタウンの街並み
車のナンバープレートについても教わりました。車の前にプレートの無い車があるのはなぜ?と聞いたところ、州で法律が異なるため、PEIでは前につける必要が無いそうです。
綺麗なナンバープレート
日本の都道府県と違って州の独立性がかなり高いようです。ナンバープレートは、最近日本でも増えてきた絵入りのプレートです。右に描かれている鳥は寄付をした人のしるしで、鳥の種類は3種類あるそうです。
この様に、色々日本と変わったところを見つけると外国に来た実感があって楽しいです。
散策が終わってそのままデルタホテルで待っていると、今日のツアー担当者が迎えに来ました。すでに15年PEIに住んでいる女性で、最初は観光に来て結局居ついてしまったそうです。
客は我々2人。この女性が運転する車でシャーロットタウンを出て、東のポイントプリム灯台へ向かいました。
赤土の農地
幹線道路の両側にはグレーの大きな箱が置いてあります。
これは廃棄物の箱で、各家庭が回収日(2週に1回)に道路端まで運んでくるそうです。郵便ポストも道路端に立ててあって、家からポストまで取りに来るようになっています。郵便ポストは各家庭で色々こだわっていて、家のようなポストや自動車のようなポストなどを作って楽しんでいます。
ホテルから1時間弱で灯台に到着しました。灯台はカナダで唯一のレンガ造りで、PEIでは一番古いそうです。
ポイントプリム灯台
PEIには沢山の灯台がありますが、どの灯台も白や赤、青などにペイントされ、周囲の風景ととけあってPEIの代表的な景観になっています。観光案内には必ずと言っていいほど灯台の写真が載っています。
灯台から戻り、途中にあるオーウェルコーナー歴史村に立ち寄りました。1895年当時そのままに保存された村が残っています。
駐車場から赤土の道を少し歩くと村の交差点につきます。
赤土の道

オーウェル歴史村
建物はまばらに立っていて教会や学校、商店、公会堂、鍛冶屋、民家などが残されていて、内部もそのまま残っています。
学校のテーブルには刃物で刻まれた絵や文字が残り、当時ノート代わりに使われた石板とチョークが置いてありました。
学校

学校の内部

昔のノート「石板」
中でも商店が面白かったです。
商店の内部
置いてあるものは台所用品から布地、金物類、靴、服、薬、食品や玩具など何でもあります。ただしどれも1種類か多くても数種類であれこれ選ぶことはできません。
あとはカタログで注文するようになっています。
昔のレジスター
人々は出来た野菜や卵などを店に持ってきて、その売上金を勘定口座に書き入れてもらい、必要なものを購入していたとのことでした。
テレビドラマ「大草原の小さな家」に出てくる村の商店と全く同じです。
お店では当時の服装をした女性が説明してくれましたが、英語なのでガイドが通訳してくれました。
鍛冶屋では当時のままにふいごで火をおこし、この村で使う鉄製品を作っていました。置いてあるだけでなく実際に作業を見てみると当時の生活が想像できます。
村の鍛冶屋
天気が良ければ外でピクニックランチの予定でしたが、小雨が時々降るので公会堂で食事しました。
公会堂
サンドイッチとリンゴジュースの簡単な食事でしたが、寒かったので暖かいコーヒーが欲しかったです。
午前中の観光はこれでおしまい。午後の観光に急遽2名参加があったのでシャーロットタウンに戻り、滞在先のホテルで2名を拾って今度は西に向かいました。
参加された老婦人ペアは午前中にトロントから到着して、午後が空いていたので急遽ツアーに申し込んだそうです。
明日キャベンディッシュ観光して、夜は「アンとギルバート」のミュージカルを見て、明後日はケベックへ行かれる急ぎ旅です。
我々だけではガイドと常に会話しなければならないので、緩衝材になってくれて好都合でした。
最初に向かったのはシャーロットタウンに次ぐ第二の街「サマーサイド」。
サマーサイド市庁舎

サマーサイドの街並み
アンの続編「アンの幸福」に出てくる柳荘があります。こちらはモンゴメリーが実際に下宿した建物です。
モンゴメリーの下宿先
この町は昔、狐の養殖で大もうけした狐御殿が沢山残っていますが、今では家の維持管理に沢山費用が掛かるので、アパートになったりシェアハウスになったりと大変なようです。
豪邸
次は本土と唯一繋がっているコンフェデレーションブリッジ(約13km)のたもとボーデン・カールトンです。橋は霧で全体は見えませんが、かえって幻想的で良かったです。
コンフェデレーションブリッジ
ボーデン・カールトンはレストランやショップが集まっているドライブインのようなところです。ここのお土産屋でアンの服装とカツラで写真が撮れるというので、女性たちはみんなアンになりきって写真を撮っていました。
私も勧められましたが、さすがに少女の恰好はごめんです。以前はマシューの服もあったそうですが人気が無いので置いてないとのこと。
店に送られてきた写真を見ると外人のむさくるしいオヤジがアンの恰好をしているのが何枚もありました。
ツアー最後にビクトリアの漁村と灯台に寄りました。すでに夏の観光シーズンも過ぎて人影もまばらでした。
ビクトリアの灯台

港の通り
シャーロットタウンに戻りホテルでしばらく休憩して、ツアーで予定されている夕食「赤毛のアン カントリーディナー」を食べにデルタホテルに行きました。
レストランはロビーの奥まった場所にあります。ツアー会社から渡されたメモを示すと予約席に案内されました。
カントリーディナーメニュー
コースは「マリラのイチゴ水」(raspberry cordial 木苺のジュース)から始まり、シーフードチャウダーやポテトケーキ、テンダーロインステーキなど地元の食材を使った料理でした。デザート、コーヒーの頃には満腹状態でした。
外に出て空を見ると、天気もだいぶ回復してきたようでした。ハリケーンの影響でカナダまで影響があったと聞いていましたので、ようやく晴れ間が出てきてホットしました。
夜はまだ時差ボケの影響で、夜中に目が覚めてしまいましたが、明日1日滞在するだけなので何とかなりそうです。